横浜美術館 日本×画展
行って来ました。
http://www.yaf.or.jp/yma/exhibition/2006/special/02_gaten/artist.html
江戸時代以前の伝統的な絵画から明治・大正期の「日本画」へと受けつがれていった美意識や主題・技法のうち、現代の「日本画」が捨てさっていったもの、見失ったものに、新たな価値や創作の手がかりを見出し制作にとり組んでいるアーティストを紹介します。出品作家は、しりあがり寿・小瀬村真美・中上清・中村ケンゴ・藤井雷・松井冬子の6名で、20歳から50歳代の世代に属します。なかには、横浜美術館の「子どものアトリエ」で初めて「日本画」の技法にふれ、この展覧会でデビューする新進作家(藤井雷)も含まれます
私に日本画への知識や理解が無いからでしょうが、上記コンセプトはイマイチ感じ取れなかったです。でも興味深い作品が多かったです。
【以下失礼描写アリのため厳重注意(私が)】
藤井雷氏の数百枚?に及ぶ、自分宛の封筒の裏に描いた連作は圧巻でした。最初はいかにも美大な感じの落書きだったのが、だんだん形が崩れ、時に「精神状態大丈夫?」て感じの作風になり、同じような絵が続いた時は「あ、これきっと気に入ってつい続けちゃったんだろうな!ゲラゲラ!」とか思いながら観てました。休学して奄美大島へ引っ込んでコレを描き続けてしまうあたりが何とも言えない感じがして面白かったです。(←超失礼)絵は現在も続いており、途方も無さすぎてクラクラします。封筒入れはお手製なのだろうか。
中村ケンゴ氏の作品は私にはよく解りませんでしたが、物件の間取りのような絵が大量に飾ってあり、その中に、たまに異様に小さい部屋を持つ物件がありまして、私は勝手に「猫がハマッて温まる部屋。猫も納得の電気カーペット(0.1畳)完備」とか妄想して口が半開きでした。
小瀬村真美氏の、屏風などをスクリーンに見立てたデジタルな日本的絵達はアニメーションしており、これは大層良かったです。自室にこういうの欲しい。ぼーっと見ていたいです。屏風作品はデジタルでありましたが、デジタルはアナログと比べて当然細かさで負けてしまいますが、「劣化」「(物理的に)作品の奥に潜むナントカ」「技法とか」を気にする必要が無いため、とても気楽に観れました。が、それってデジタルに限らないよなぁと色々思い至り、勉強になりました。
松井冬子氏の作品は見逃しました。残念。
中上清氏の作品は…その前にひとつ説明を。各作家のブースにはハガキサイズの紙が置いてあり、表には作家の説明が、裏には閲覧者に向けた「質問」が書かれています。で、中上氏の紙の表には氏の絵とタイトル「Untitled」が書かれており、裏には「Q2.この絵に、あなただけのタイトルをつけてみましょう」と書かれていたのですが、私は何故かこれがプレッシャーになってしまい、なんだかゆっくり観れませんでした。申し訳なし。
しりあがり寿氏は、一室の壁天井床全面にいつもどおりの絵を描いてました。おわり。
ところで、入館直後にしりあがり氏と中村氏のトークイベントが始まり、生しりあがり氏を観ることができたのは儲けモンでした。コミックス一冊も持ってないけど!トークの中身は氏が自ら語ったようにただの雑談でしたので、途中で抜け出して空いてるうちに館内を堪能させて頂きました。ありがとう、しりあがり氏!
しりあがり氏の紙の表↓
裏には、「みなさんの「わたしの王国」はどんなもの?(ちょっと小さいけれど)このカードめいっぱいつかって、しりあがりさんに負けない王国を作ってみてください。」とあります。
これには私も挑戦しましたよ!↓
…個人的にはよく描けたと思います!!!