千切っては投げ

かつてはテキストや漫画読み、漫画描き。今はほとんど将棋です。

かもめ食堂

早稲田松竹で公開していたので観る。改めて観ると一層面白い。そして初観の頃からの不可解な部分も一層気になって仕方が無くなる。ネタバレなのでとりあえず伏せます。
不可解な点というのは、雅子(もたいまさこ)の登場後からの妄想地味た展開です。

  • 雅子の空港で紛失した荷物を巡る箇所が、やはり妄想なのではないかと思わざるを得ない。
    • 彼女が荷物の問い合わせの*1電話をかけているシーンのやり取りは不可解。「わたしの荷物…見つかりました?…そうですか…」くらいしか話していない。名乗りもしなければ礼も無し。
    • 彼女は森でキノコを取っていたが途中でそれら全てを、本人曰く「いつの間にか」失くしてしまう。
    • やっと届いた荷物の中には先ほどの物と同じキノコしか入っていない*2
    • 更に最初からずっと港に登場している猫を抱えたおっさんから猫を預けられてしまう。*3
  • 夫に逃げられた奥さんが、夫に対して使用した藁人形が効いてしまっている。
  • フィンランド人が上手に箸を使っていたような。
  • サチエの財源も謎。
  • トンミは初登場時は日本かぶれというよりは日本アニメかぶれ*4。これも不可解。
  • 片桐ハイリの人の「目を瞑って指差したらフィンランドだった」件も嘘臭い。
  • 最後、プールのおばはん全員がサチエに拍手は決定的かなぁ。

ざっと思い出せるだけの以上は全て妄想疑惑。というわけで、私の中で「かもめ食堂」は穏やかに狂っている映画*5という評価に落ち着き、より好きになりました。また観よう。

*1:大使館宛てに?

*2:しかも光っているようにも見える

*3:思えばオープニングのサチエの独白は太った猫の話で、このおっさんの猫も太っていたかもしれない。

*4:日本語話せるけどアニメが先だとしか思えない

*5:という風にも取れる多角的作品なという程度ですが