千切っては投げ

かつてはテキストや漫画読み、漫画描き。今はほとんど将棋です。

美味しんぼでついに和解があったらしい

表題の件をヤフーニュースで知り、これはスピリッツ買わねば!と十年以上ぶりに購入。そして読む。「なんだ…これ?美味しんぼって今こんなんなっちゃってるの?」と半分青ざめてしまった。まず分かりやすいところでいうと、絵。前からなのだろうか。栗田さんの肩幅がおかしい。

ここだけかと思ったら全編そうだった。栗田さんの肩幅が特徴的だったから特に挙げてみたのものの、士郎をはじめ、キャラクターが全員横に広がっているような。そしてそれ以上に肩幅が。PCで描いて、縦横比間違えたのかと思ったら、背景とかは普通。いったい何が起こっているんだ。。。私の過剰反応だと思いたい。
至高と究極の対決の場にいるのがほぼいつもと変わらないのもまたすごい。審査員なんて二十年以上変わってないんじゃないの?ということに思い立ってから、急激にこの「美味しんぼ」が恐くなってきた。もしかして、至高と究極の対決なんてものは、この面々の現実逃避のために作り上げた予定調和の幻なんじゃないだろうか。。。そう、それは調度、デビット・リンチのマルホランドドライブのように。幻の主は、士郎か雄山か。雄山だったら目も当てられない。恐らく、大成せず、妻にも逃げられた若い陶芸家が自殺の際に見た幻だろう。(実際、というわけでもないが、作者の年齢が士郎よりも近くなったためだろうが、雄山の方が感情移入しやすいのだろうな、と感じられる。)
そしてそれ以上に作品のトーンがおかしい。全員ロボトミー手術でもしたんじゃないだろうか。この薄っぺらさはなんだ。これが本当にあの美味しんぼの、あの士郎と雄山の和解の回なのか。何かの間違いだろう?誰かそう言ってくれ。読んでて何か薄ら寒くなってきた。最後の士郎の「あ、おふくろの」で私は鳥肌が立ちましたよ。どうなってやがる。ちくしょうめ。

  • おまけ

何かのトーンに似てる思ったら、これに近いのかも。

 ^o^  <ジョジョのきみょうなぼうけん

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