フロレンス・ナイチンゲール「看護覚え書―看護であること・看護でないこと」
- 作者: フロレンスナイチンゲール,Florence Nightingale,湯槇ます,薄井坦子,小玉香津子,田村眞,小南吉彦
- 出版社/メーカー: 現代社
- 発売日: 2011/01
- メディア: 単行本
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気になっていたら改訂第7版が最近発売されていたので購入して読む。改訂第6版からの主な違いは、看護婦を看護師に置き換えたこと。
本書の面白いトコロは、「NATROMの日記」のこれ(http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20090811#p1)を参照のこと。
感想
本書のタイトルは「ナイチンゲールさん、怒り心頭す」に変えた方がいいのではと思います。終始怒り心頭。まぁ苦言、説教、義憤、使命感とかそういうことなんですけど。ページをめくってもめくっても怒り心頭。「ああ、今日もナイチンゲールさんは平常運転。平和だなあ」と思いながら読んでました。
まとめ
- 清潔を保て!
- 清潔な空気を保つべし
- 寒気は換気ではない
- 直接風をあてるな
- 清潔な陽光を保つべし
- 清潔な寝具を保つべし
- 清潔な壁・床を保つべし
- 清潔な身体を保つべし
- 患者の心の清潔を保て
- 患者に気を使わせるな
- お節介な見舞客を近づけるな
- 清潔な空気を保つべし
- 適温を維持せよ!
- 起きてても寝てても適温(暖かく)を保て
- 特に朝方は重要
- 管理せよ!責任を果たせ!
- あなたは、看護の場を離れることがある。それは当たり前。あなたが居なくても、居る時と同じように看護は果たされなければならない。
- 観察せよ!
- 患者に気を使わせることなく、また偏見や主観に基づかず(ただし、経験には基づくこと)、客観的事実を押さえ、そのうえで患者自身も気づかない患者が求めていることをとらえ、適切な処置をしろ。(これ一見エスパーじゃないと無理かと思う。)
- 考えろ!
- 質問「換気しろ換気しろと言うくせに、寒気はダメだとか、患者を風にさらすなとか、酷い矛盾です!どうしろっていうの!」ナイチンゲールさんのお答え「考えろ。頭使え。」
ちなみに、ホメオパシーについても言及している。これについても、「NATROMの日記」のこれ(http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20090810#p1)を参照のこと。要するに、「効果が無い(毒にも薬にもならない)から誤用がなくて安心」とおっしゃってます。(追記:効果が無い、と断じるのは正しい表現ではないかも。)