千切っては投げ

かつてはテキストや漫画読み、漫画描き。今はほとんど将棋です。

詰将棋における無意識の錯覚は厄介だ

前回の書いたら覚えるかも作戦が意外と功を奏したので、詰将棋で毎度読むのをやめてしまうパターンについても書いたら覚える(身に付く)のではないかと思い書く。
図は http://shogipic.jp/ で作成させて頂きました。


これは某7手詰の開始図。初手の正解は▲1二香打ちなんですが、△同玉で分からなくなる。


これがその△同玉の場面。分からない。でもこれ、以下▲3二竜でどうやっても詰み。つまり、△同玉は後手の受け間違いなわけです。実戦ならすぐ分かりそうなものですが、詰将棋となると、なんせ脳内ということもあり分からなく瞬間がある。それは何故かかと考えた結果…。

  • 詰将棋は駒を取らないことが多いため、銀を取ることになる▲3二竜を無意識に除外してしまう。
  • ▲3二竜に気づいても、駒が余る(桂馬と今とった銀)詰みとなるため、やっぱり駄目だと▲3二竜を無意識に除外してしまう。
  • ということで、初手も間違っているのではないかと思い、初手▲1二香打ちも、こちらは意識的に除外してしまう。


このような詰将棋ならではの錯覚を脳が無意識にやるのだなと。無意識の錯覚なので、解いてる時はなかなか気が付かない。しかも話はここで終わらない。無意識ではあるけど駄目だなと除外した方が良いっぽいというイメージは意識できる。ので、今度は意識的に自覚して除外してしまう。この穴に落ちると這い上がるのは容易ではない。一回駄目だと思うと解けるものも解けなくなる不思議。あんまり染みつくと実戦に影響しそう。ではどう回避するか。簡単に言えば「しっかり読む」なんですが、そりゃそうだ。それができれば苦労しない。であるから、自分なりの法則を編み出さねばならない。そしてそれは今のところ、以下になります。


詰将棋における駒余りの詰め・余詰めなどが発生した場合、ある手までは正解で、あとは受け間違いである場合が多い。ので、ちょっと戻って正解を探し、そのあとで駒余りの詰め・余詰めを探すこと。


さてさて。

こちらの手番でn手かかるけど相手はn-1手とか損なの?得なの?相討ちなの?こんがらがる。

お題に最適な例ではないですが、実戦を例に…。


持ち駒
先手:歩
後手:銀

この局面、手番は先手。先手としては、▲香車に歩を打ってぶつけて飛車を狙いたい。後手は、それなら銀を打って飛車を狙いたい(便宜上、それ以外の手は指さないものとする)。さて、先手の目論見は成功するか。これがパッと分からない。毎回悩む。なので書けば覚えるのではないかという試み。


先手が飛車を取るには、(1)▲歩を打つ。(2)▲歩で香車を取って成る。(3)▲飛車を取る。つまり3手。後手は、(1)△銀を打つ。(2)△飛車を取る。2手。先手は3手、後手は2手。これだけ見ると、飛車損しそう。でも実際は、(1)▲歩を打つ。(1)△銀を打つ。(2)▲歩で香車を取って成る。(2)△飛車を取る。あれ、やっぱり取られてる。いやでも手番は先手。ここで終わらないで、(3)▲飛車を取る。これで取れる。手番は後手だけど。
つまり?


自分は目的をn手(n+1)で達成できる。相手はn-1(n)手で目的を達成できる。手番は自分。この時、相手の目的達成と相討ちで、自分も目的を達成できる。ただし手番は相手になる。


先ほどの局面で、ともに目的を達成して手番は後手の場面。

対金沢将棋マイヒストリーメモリーズ

将棋始めた2012年の5月くらい。たまたま落としたのが戦いのはじまりでした。

レベル1は待ったしてりゃ、適当にやっても勝てます。まーまーレベル1だしこんなもんよねー。えっ?いいんです待ったしても。初心者だし。あたりめーよ。よしよし。

次、レベル17とか。同じく待ったしてりゃ勝てるんだけど、どうも心もとなくなる。そこで、なんとなく適当矢倉とかで囲う。楽勝になる。囲いすげーと感動したりする。17なんて楽勝。待ったするけど。ヒントも使うけど。まあ気にするな。
この頃は渡辺竜王の三手詰めアプリとかやって悶えたりもしてました。今にして思えば、このアプリは初心者向けとは言い難い。根性悪い問題が多い印象。ぬいぐるみ好きとは思えないぜこの野郎。次々。


次、レベル37とか。あれ…勝て…ない?待っただ待った!待ったすれば…あれ…勝て…ない?ここら辺から焦る。何すればいいか全然分からない。これまでつうようしてた見よう見まね適当棒銀とかあっという間に粉砕される。イメージ的には対ナッパ。自爆も効かんよ。かっこいいと思ってた大駒切りとか、カウンターで打たれて即詰みしたりする。やばいやばい。そして将棋本とかに手を出す。私の場合は屋敷先生の矢倉と鈴木先生の豪快中飛車、それに戸辺先生の石田流とかに手を出しました。豪快中飛車なんて、自分なりに写し出したりしました。やりすぎです。しかも写し出して満足して終わりです。テスト勉強でノート作って満足して終わった学生時代と変わってません。

でもまぁ、この3戦法で待った無しで勝つことができました。安定はしてませんけどね。ソフト特有のヌルヌル避けパターンに入らなければ。まー序盤の囲いと攻撃準備だけでなんとかなるんですよ。相手の囲いは玉金銀が一歩前進するだけですし。その上でせめかようとするので手損してるし。
中飛車が勝ちやすかったですかね。真ん中突破すると、相手の飛車とか右金とか桂香が働かないんですよ。寄せながら飛車とか入手できるもので。

中飛車が勝ちやすかったですけど、この頃はどちらかといえば居飛車党でした、ハイ。居飛車本格派っていいじゃない?みんな大好き矢倉3七銀!なんつってね。

また、この頃は詰将棋として3手詰めハンドブックやったりしてました。2012年の9月頃の事。

で、よし、ちょっとしっかりやってみよう!ってことで、なんか藤井先生が面白いし(将棋フォーカス出てた)、藤井先生が面白いし(王位戦挑戦の頃だった)、初心者向きだって言うんで、藤井先生の本…は表紙が暗いので、ハチワンでお馴染み鈴木先生の将棋の教科書振り飛車編買ったりして、「四間飛車」に手を出してみたんですが…。


続く

先手四間飛車 対 金沢将棋レベル100

筋が悪いと言われたりすることもあるけれど、自分的には勝てそうで勝てないちょうどいい強さ。それが金沢将棋。始めて一年経つけどまだ安定して勝てません。何が足りないのか。

それはそれとして、先手四間飛車で鈴木先手風に割と楽に勝てる手はこれかなと思うのでさらしておく。途中の▲72歩が面白い手。

▲7六歩 △3四歩
▲6六歩 △8四歩
▲6八飛 △4二玉
▲4八玉 △3二玉
▲3八銀 △1四歩
▲3九玉 △4二銀
▲2八玉 △5二金右
▲7八銀 △6二銀
▲5八金左 △8五歩
▲7七角 △7四歩
▲1六歩 △5四歩
▲6七銀 △5三銀左
▲9八香 △9四歩
▲9六歩 △6四銀
▲7八飛 △7五歩
▲5六歩 △4二金上
▲4六歩 △7六歩
▲同銀 △7五歩
▲6七銀 △5三銀上
▲7二歩 △同飛
▲6五歩 △7七角成
▲同飛 △6五銀
▲8三角 △7六歩
▲7二角成 △7七歩成
▲同桂 △7五飛
▲6五桂 △7二飛
▲6一銀 △7九飛成
▲5二銀成 △同金
▲5三桂成 △同金
▲5一飛 △4一桂
▲5二銀 △同金
▲同飛成 △4二銀
▲2二金 △同玉
▲4二龍 △1三玉
▲2二銀 △2四玉
▲4一龍 △3五歩
▲2一龍 △9九角
▲1一龍 △2二角成
▲同龍

金沢将棋って、居飛車で超急戦とかしたらサクッと勝てそうな気がしますが、どうなんでしょう。

四間飛車対居飛車急戦時の▲65歩

ずっとよく分からなかった▲65歩のタイミングが多少身についた気がするのでまとめてみる。書いてみるとなんかフツーである。出典は鈴木大介先生の「将棋の教科書 振り飛車急戦」。

四間飛車対ナナメ棒銀

ナナメ棒銀では7筋の歩を交換してからの▲65歩となる。


四間飛車棒銀

棒銀では歩交換前に▲65歩としている。

将棋の教科書はたぶん初心者向けなので、ベストのタイミングかどうかはちと不明。対棒銀では角は59に引いて転換して使う方が一般的と思われる。


たったこれだけがピンとくるようになるまで半年かかっとる。先は長い。

将棋の教科書 振り飛車急戦

将棋の教科書 振り飛車急戦

円山動物園新館アジアゾーンで楽しそうなウメキチ

去年訪れた時はコンクリと檻に囲まれていたウメキチ。ウメキチの心は遊びたいのに遊べない葛藤、私の心は「円山動物園、滅亡すべし」と怨嗟の念がありました。しかしそこは円山動物園先生、ウメキチのために(?)アジアゾーンに熱帯雨林館を新設です。さっそく去年に続いて今年も行ってみたところ、なんということでしょう、床というか地面はウッドチップ、遊び道具は木製ジャングル、麻の布袋などなどがあるではありませんか。しかもウッドチップには飼育員さんがリンゴを埋めるなどして宝探し感覚でエサをゲットできる優れもの。まあなんかそんな感じでウメキチが楽しそうなので、円山動物園を訪れる方は13:30-17:00?の時間帯がウメキチタイムですので、行くと吉です。


自分でちぎった麻袋の紐が鼻にあたってくしゃみするウメキチ